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iMac の HDD 換装

2009 年 11 月 30 日 コメントをどうぞ コメント

結構ちまたにありふれているネタなのですが、iMac の HDD を交換しました。

imac_hdd_title

情報も多いので余裕かましていたら、最後涙目になりました。参考になる人がいるかもしれないので注意事項書いておきます。

交換の理由。

自宅 iMac の容量不足が問題になってきていました。250 GB のモデルなのですが、残り 10 GB を切っていて、165 GB が iPhoto ライブラリと iTunes ライブラリ、両者とも定常的に増えつつけているので破綻は差し迫った危機、というわけです。

外付け HDD に逃がすというのも一つの方法なのですが、見た目良くないですし、バックアップに気がかりがあったこと、諸事情あって今まで 10.5.8 のまま使っていたので 10.6 にしたかったこともあり、換装しようと少し前に決めていました。

バックアップについては、 iPhoto ライブラリも iTunes ライブラリも TimeMachine によるバックアップはしているものの、物理的な位置が近いので火災や地震の場合には役に立たないのが気がかりでした。簡単にバックアップが取れるサイズではないし、内蔵を交換して余った 250 GB をフルバックアップ用( 1世代しか取れませんが)の臨時外付け HDD にしようと考えた次第。HDD にバックアップしても一番離れた部屋に置いておくぐらいがせいぜいではあるんですが。

ということで、値段やスペックが手頃な 750 GBのやつに決定。安い USB 接続の HDD ケースも用意して入れ替えの時期を探っていました。そして先日の週末、タイミングがよかったの実行に移すことにしました。

SnowLeopard 移行。

何かあった場合に後戻りできるような安全な移行をしたかったので、取り出した 250 GB HDD で利用する予定だった HDD ケースに新しい 750 GB HDD を入れ、USB 外付けディスクの状態で SnowLeopard をインストール。最近の Intel Mac は USB 外付けディスクが起動ディスクに使えるのが便利です。

また、特に奥さんが移行による不便を感じないように、情報の転送(移行アシスタント?)を初めて使ってみました。インストール中に訊かれる、他の Mac やパーティションからユーザなどを移せるアレです。すべてのユーザとコンピュータの設定を転送し、アプリケーションとその他ファイルは OS のバージョンが変わるので転送しませんでした。これかなり便利ですね。嘘みたいに同じユーザ環境とコンパネ設定が再現しました。

インストールが終わったらアプリケーションとフォントだけ入れ直して、ほぼ同じ環境が 10.6 でできあがり。

HDD 交換開始。

参考サイトは以下。他にも iMac の HDD 換装ネタはたくさん公開されていますが、大抵はここを参考にしています。

ほぼ記載のとおり話が進みました。最初にメモリカバーを外すのは忘れがちなので注意が必要です。

imac_hdd_glass_removed

思ったより簡単にガラス板が外れるのでびっくりしました。吸盤は普通に台所や洗面所にあるようなものをちょっと拝借すれば十分です。上のほうに写っているのは iMac を横に寝かすために枕にした息子氏の座椅子。

imac_hdd_frontcover_removed

フロントベゼルを外したところ。ネジの長さの情報が参考サイトとは違っていました。下側 4 本が長いやつで、残り 8 本は同じ長さで配置は左右対称でした。上部のマイク穴にマイクがテープ止めしてあるので、それを外さずに、つないだままにしました。

imac_hdd_lcd_removed

LCD パネルを外したところ。パネルの温度センサのコネクタと、映像信号のコネクタを外した後、少し浮き上がらせてバックライト電源コネクタを外します。バックライト電源コネクタが参考サイトと全然違うものでした。この取り外し作業の不注意が後々大変な思いをすることになるとはこの時点ではつゆ知らず……。PowerBook2400cに比べたら楽勝だなあ、なんて余裕こいてました。

imac_hdd_inside_view

寄ってみます。中央上側に HDD があります。コネクタと表面にテープ止めされている温度センサを外して、へんなマウンタごと取り外します。ものすごい力をかけないと外れません。

imac_hdd_drives

左が内蔵されていた 250 GB。リンゴマークついてます。WD製でした。右が今回入れ替える Seagate の 750 GB。

imac_hdd_replaced

旧 HDD のへんてこマウンタを外して新しい HDD に取り付け、本体に戻してセンサを貼り付け、交換は完了。

ここまでの作業は、メモリカバーがプラスドライバーであることを除いて、すべてトルクス(星形)ドライバーでやることになります。LCD の映像信号用コネクタのところだけが T-6 で、他は全部 T-8 です。さて、あとは逆順に組み立てるだけです。そう、それだけのはずでした。

ピンチ到来。

HDD が換装できたので、LCD パネル、フロントベゼル、ガラス板 を戻せば元通りです。バラシ経験のある方は分かると思いますが、開けていく段階では慎重に進めますが、戻すときには一度通った道で分かっていることもあって結構手早く進められます。今回も気楽にさて進めようと思ったのですが…..

「 LCD パネルのコネクタ、どれとどれつなぐのかわからねぇ!」

という事態に。いきなり最初から。どういうことかというと、LCD パネルを外すときにも書きましたが、参考サイトとはバックライト用のコネクタの形状が違っていました。参考サイトでは、パネル裏面にある 1 つのコネクタを取り外しているようで、戻すときにも間違いがおきるようなものではなさそうです。それに対してこの iMac のコネクタは、4 本の小さなコネクタが 2 本ずつ 2 箇所にあります。

imac_hdd_replaced

この写真で、右側の光学ドライブ(黄色の大きなシールが貼ってあるユニット)の手前側と奥側からちょろんと 2 本ずつ出ているやつらです。外すときには少しパネルを持ち上げた程度で作業していて確実に色分けされているように見えたそのケーブルは、パネル側から出ているケーブルは確かに水色と灰色なのですが、本体(ボード)側は、両方とも灰色で、何の区別もつかない同じケーブルなのです….。

なんたる!なんで同じ色のケーブルにするかな。本当に。理解不能ですよ。トラップかなにかですか?何か違うのではないかと見比べるも、全く同じ。唯一、上側のケーブルには、一方にバーコードのラベルがついていました。だからってそれでどっちと分かるわけでもないし、目印としてついているかどうかもわかりません。

一気にブルーな気分が立ちこめ、そこからは MacBook で延々とネット検索の旅です。バラシムービーや個人のバラシレポートにもこれと同様のコネクタの iMac が出てくるものがあるのですが、みんな無造作に外しているように見えます。もしかしてどれとどれつないでも大丈夫なのかという思いと、既に印とかつけてある状態で撮影用にばらしているとかじゃないのか、という考えと。いずれにしろこのコネクタの問題についての情報は見つけられませんでした。涙目です。

一か八か?確率 1/4。

しかし、もうこのまま放置するわけにもいかないし、消極的に決断しました。つなぎ方組み合わせは 2 × 2 の 4 通りです。なんらかつないで通電してみるしかないな、と。

imac_hdd_lcd_connector

上側(写真では左側)は、人間の自然な心理でバーコードラベルのついているほうを水色とつなぎました。そこで裏を読んでもしょうがないですし。下側はまったくわからないので、適当につなぐしかありませんでした。もしつなぎ方を間違えていたら(確率 75 %)LCD パネルが焦げ臭いにおいを漂わせて逝ってしまうのでしょうか。仕事で電圧違う AC アダプタを間違えてつないで一瞬青い火の玉が「パスッ!」とあがって開発ボードを壊してしまった苦い記憶が鮮やかに蘇ります。

この状態で、パネルのセンサと映像信号のコネクタもつなぎ、ネジ止めなどはしないまま AC ケーブルをつないで電源を入れてみました…..。

「やっちまった….」と思うような長い時間(に当人には感じられた)無反応な時間が続いた後、思い直したかのように、何事もなかったかのように、液晶は灰色のリンゴマークを映して起動するではありませんか!感動の瞬間です。

とてもではありませんが、このつなぎ方が正しかったのか切り分けるために、他の接続を試す気にはなりません。本当のところ、つなぎ方次第で壊れるのか、どうつないでも良かったのか、正解は闇の中です(もし知ってる方がいたら教えて欲しいです)。

もし iMac を分解しようという方がいたら、iMac はモデルによって内部の設計や使われているパーツは結構変わっているということを肝に銘じて、分解する順番ごとにデジカメで撮影するのはもちろん、参考にしている情報と違う部分が出てきたら、慎重にすすめることをオススメします。もし、LCD パネルの裏のコネクタが今回のような形状をしているようであれば、水色と灰色、それぞれどちらがどちらに繋がっていたかわかるように、テープを貼り付けるなどの対策をしてから、コネクタを外すべきです。いやこれマジで。

とにかく電源が入って安堵したので、すごい勢いで元通りに組み戻しました。以後 2 日ほど使っていますが、液晶に問題は発生していません。

補足あるいは豆知識。

  • うちの iMac は iMac (Early 2008)  の20inch、2.4GHz というモデルです。
  • あけると思いのほかホコリがたまっていてすごいです。掃除機とエアダスター必須。
  • ケーブルを外すときには、正しく戻せるか細心の注意を払うべき。必要に応じてシールでマーキング。
  • ガラスパネルを戻す時に、ガラスと液晶の間にホコリが入らないようにするのは至難の業です。10 回ぐらいやりましたが、まったく入らないようにはできませんでした。内部のホコリを吹いたせいで室内をホコリが舞っているせいもあると思います。化学ぞうきんか液晶クリーナーを用意して、液晶とガラスの接する面を向かい合わせにななめ下側に向くように、ハの字に準備して両側からホコリをとり、上端側から素早く取り付ける、というのが一番うまくいきました。それでも少し入ってしまいますけど、どうしても気になるようであれば、また外してやり直すのは簡単ですし、電源が入ればバックライトがついて気になりませんので、ある程度のところで妥協するしかないと思います。
  • 時計用のバッテリは、右側スピーカのすぐ横にありました。CR2032 のボタン電池です。

imac_hdd_battery


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  1. 2009 年 12 月 13 日 12:11 | #1

    ただ今、コネクターを虫眼鏡で調査中です。その後お加減はいかかでしょうか?
    モニタコネクターに点が書いてあるのですが、微妙に位置が違います。本体側にも点は書いてあるのですが、全く同じです。がんばって、もう少し調べてみます。

  2. 2009 年 12 月 14 日 03:30 | #2

    @nom
    コメント拝見しました。まさか….やってしまわれたのでしょうか。
    私のところの iMac についてはその後も特に問題なく動作しています。
    書きましたとおり接続の選択は一か八かでやりまして、その裏付けや検証は出来ておらず、お力になれず残念です。
    点の位置はたしかに微妙に違うのですが、単なるプリントの加減でしかないような気がしました。

  3. Mr.A
    2011 年 01 月 03 日 10:27 | #3

    機種は20インチのiMac(2007 mid)で少々違うのですが
    私も同じ所でハマりました。

    こちらの記事を参考に一か八か試してみた所、
    起動音はなるが画面は何も表示されず・・・
    「ハズレひいちゃったか・・・」と思いつつ
    上のケーブルのみ繋ぎかえて再度起動したところ無事正常起動できました。
    繋ぎ間違えて起動しただけで壊れたりはしないようです。

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