物欲録 <カメラ編>
私は家電好きなタイプとしては平均的、普通の人よりは強いぐらいの物欲がある人間だと思います。
スペックで横並び比較をするのも好きだし、どうせ買うならオーバースペック気味に、なんて考えてしまう方です。大は小を兼ねると信じて足るを知らない、といったところでしょうか。
最近はそれなりに年齢を重ねたのでそれ程でもないし大人の対応ができつつあると自分では思っていますが、奥さんからは何も変わっていないと言われます。確かに「欲しい」と思うと結構頭の中がそれでいっぱいになります。
そんな私の物欲を開陳するシリーズとして「物欲録<○○編>」というのを、とても欲しいものがある時に不定期にやってみようかと思います。
今一番ホットなのはデジカメです。たぶん近いうちに買ってしまう気がします。
今狙っているのは Panasonic LUMIX DMC-LX3。
私のデジカメ遍歴。
私はいわゆるカメラ好きもしくはカメラに詳しい人ではありません、まったくもって。
これまでのデジカメはすべてコンデジ(コンパクトデジカメ)で、今使っているのは SONY Cybershot DSC-T9 です。
Cybershot の T シリーズは DSC-T1 も使っていたのですがデザインがとてもいいので気に入っています。個人的な好みの問題ですが、いかにも「カメラです」「ズームです」という沈胴式レンズのものよりも、屈曲式レンズのデザインのほうがカッコイイと思えるからです。機能面でも、表面のスライドするレンズカバーが電源と連動するのはボタンを意識せずに電源を ON/OFF できて一度慣れると手放せない感じになります。
要は、ほとんどすべての写真をフルオート、カメラ任せで使うようなタイプです。撮る写真はスナップのみ。
デジタル一眼レフで撮った写真が綺麗なのはわかりますが、あの大きさのカメラを持ち歩くというのは想像もつかず、私の価値観ではあり得ませんでした。
室内の撮影に不満。
子供が生まれて以降室内で子供を撮影することが多いのですが、フラッシュ撮影がキライです。ギラギラテカテカした感じになりますし、被写体の向こう側が暗くなりますし。
そのため基本フラッシュ OFF で撮ります。うまくいった時にはいい感じに撮れますが DSC-T9 のようなコンデジでフラッシュ OFF にしてオートで撮っていたら、ぶれやノイズによる失敗カットが多くなります。
DSC-T1 から DSC-T9 に買い換える時には、最高 ISO 感度が上がることや技術の進化もあるだろうし、室内でのフラッシュなし撮影がそれはそれはくっきりとれるようになるのだろうと期待したものです。Web サイトの説明でも(当社比で)そういうこと(暗所での撮影品質の向上)がうたわれていますし。残念ながらそれは素人の無知識ゆえの過度な期待で、すぐに落胆へと変わるわけです。
それ以降、画素数の向上はある程度満足のいくところまで来ていますし、どんなデジカメ(=コンデジ)に買い換えても思ったように室内や暗くなってからはフラッシュなしでまともな写真はなかなか撮れない、という前提で写真を撮るようになっていました。デジカメの新機種にもそれほど興味を持てなくなっていました。
OLYMPUS E-P1の登場。
今年オリンパスから E-P1 が登場しました。そのニュースを見て、なぜかはわからないのですが突如猛烈に惹かれました。
おそらくデザインが一番の理由です。首かけのストラップで下げてぱしゃぱしゃと撮るスタイルで、あのデザインは圧倒的にいいと思えました。オサレすぎます。コンデジでは沈胴式レンズは好きではなかったのですが、こういったたたずまいになると話は別です。
しかしその値段にびっくりです。Wレンズキットに諸々あわせると、発売当初は 15 万円というレベルです。その違いは何なのか、見合うだけの価格差なのかということが気になり、カメラについてや一眼とコンデジの違いについて、そもそも写真とは、ということを調べだしました。
そして、絞りだの露出だの被写体深度だのの意味を知り、最大 ISO 感度が高ければきれいな室内写真がフラッシュなしで撮れるわけではないことも、どうがんばっても映像素子やレンズの違いによりコンデジには限界があることも理解できるようになりました。室内で撮るには、まず明るいレンズとそれなりの広さの映像素子を持ったマニュアル撮影できるデジカメでなければダメなのでした。
これは大変面白い。カメラ深い、深いよ。
欲しいカメラについて考えた。
フォトログと呼ばれるジャンルでは有名だそうですが「ダカフェ日記」というサイトを知り、明るくてボケ味のある写真に惹かれました。子供の成長風景を撮っていくにはとてもいいですよねえ。かわいく撮れて。子供をみる親の視線で撮影できる感じがします。
E-P1 を買って、そのうちにダカフェの中の人が進めるシグマの 30mm F1.4 のレンズなどをアダプタでつける(か、マイクロ 4/3 のレンズがそのうち出るか?)のが楽しそう。かなり自分の中で盛り上がりました。もう買う気満々というか、買うしかないという気持ちになりました。
しかし、直前に奥さんにカメラ買おうかなの話をした際、へんな流れで言い争いになり「モウカワネーヨ!」の逆ギレとなってオシマイ。結局買いませんでした(よくある光景)。
ここに来て再燃。
考えてみれば、知識レベルも経験値も低いのにそんなに高いカメラを最初から買っても仕方がなかったな、と思うようになりました。さらに、レンズ交換できないが一眼のようなデザインのデジカメや高級コンデジというジャンルが存在することも知るに至りました。
そもそも絞り優先 AE もシャッタースピード優先 AE も使ったことがないレベルですから、高級コンデジで「設定をいじるカメラでの撮影」というものに慣れて実践で理解した上で、必要と思えばレンズ交換式のカメラにステップアップしていくのでいいのではないかと考えました。冷静ですねえ。とりあえず、最大の懸念事項であるフラッシュなしの室内撮影がきれいにできるようになれば、それだけでも大きな収穫です。
折しも夏休み、息子氏の写真をたくさん撮ります。花火もありますし、夕方以降の撮影、室内での撮影も多くなります。5 歳の夏休みは一度きりです。もう夏休み前半には買うしかありません。そう思うと、俄然物欲盛り上がって参りました。
ターゲットは高級コンデジに絞られます。予算的にも 5 万以下で考えます。GR Digital II (または III)、GX200、CX1、そして LX3 あたりが候補に挙がります。順当です。FinePix F200EXR も暗所撮影やフラッシュの自然な撮影に強いと言われているようですが、まさに私があまり好きではない沈胴式レンズのカメラの典型でデザイン的に NG なので除外しました。
E-P1 の後継機が年内に出るとか、GRD III だけでなく GX300 が出るとか、CX2 が出るとか、LX5 がレンズ交換式になるとかならないとか、年末に向けて楽しみな新機種の噂がたくさんあるようなのですが、それら高級コンデジは発売当初かなりのお値段になります。
- デザイン
- こなれた値段
- 明るいレンズ
- 広角レンズ
- 光学ズーム
- フルマニュアル撮影
- 価格.com での評判がよい
主観評価、スペックでの評価、他人の評価まで入り乱れての評価となりますが、これらを総合すると DMC-LX3 しかないと考えるに至りました。
私の希望は、フラッシュなしでの室内撮影につよく広角でボケが少しは出せるようなカメラです。
といいうことで物欲的には。
マキシマムです。買っちゃうよ、きっと。買っちゃう。
奥さんも使うかはわからないです。重いと嫌がりそうですし、奥さんが持ち出すのは DSC-T9 のままかもしれません。撮れるものを見れば室内では使うかもしれないですね。
(追記)
そして結局買いました。